問屋営業とは?定義と意味、メリット例までわかりやすく説明します


こんにちは!


中小企業診断士でアパレル問屋営業の申し子、ことまです。

こっさんと呼んでください。

  • 問屋って何よ?
  • アパレルメーカーに入ったばかりで、問屋営業がよく分からない
  • 問屋営業って何かメリットあるのか?



以上のような疑問をお持ちのあなたに今回の記事をお読みいただければと思います。


問屋?
それ、何屋さんだ?

たぶん僕の好きなお菓子屋さんのことでしゅ!



まあ、、そんなもんですよね。。


消費者には馴染みがないのは当然ですが、アパレル営業マンでもかかわったことがなければ問屋って何なのか分かりづらいと思います。


問屋はアパレルだけでなく、あらゆる業種で存在します。

なにせ、問屋は卸売業者ですから。


ただ、卸業と言ってもよく分からないと思いますので、まずは問屋とは何者なのか?についてわかりやすく説明したいと思います。

ということで今回は、

  • 問屋営業とは?定義と意味をわかりやすく説明します!
  • 問屋営業のメリット例とデメリットとは?



以上のお話をしますので、是非とも問屋営業を理解してくださいね!

問屋営業とは?定義と意味をわかりやすく説明します!



まずアパレル業界でいえば問屋は「とんや」と呼びます。

「といや」という呼び方の問屋もあるのですが、法律上の定義の問題があってややこしくなるんですよ。


自らのために物品の売買をして利益を得るのが、問屋(とんや)または卸業で、それに対して、問屋(といや)は商法によって他人のために物品の販売や買い入れをする、という違いが定められています。

「といや」の例が証券会社の売買仲介です。

有価証券の売買を仲介することで、投資家から手数料を得ることが「といや」になります。

なんのこっちゃウーロン茶状態です。



まあアパレル業界で問屋と言えば「とんや」なので、「といや」のことは気にしなくて大丈夫です!


そして問屋の商売形態ですが、下の赤丸部分が問屋になります。

参照:リクナビ 就活準備ガイド



アパレルメーカーは自社で企画、生産して卸売業に商品を卸します。

ただ、問屋の場合は自ら企画・生産することなく様々なメーカーから商品を仕入れて、専門店や小売店、消費者に販売しているんですね。


なので、簡単に言えば問屋はアパレルメーカーと小売・専門店の間に入って商品を仲介する個人、会社のことを言います。


そして問屋の特徴は基本、掛け売りではなくて現金で決済するところであり、別名で「現金問屋」と呼ばれたりします。


基本買掛(ツケ)にできないというデメリットはありますが、小売店から見れば、問屋に行けば様々なメーカーの商品が揃っているのでメーカー回りをする手間が省け、しかも欲しい商品をその場で仕入れられるというメリットがありますね。

なので、アパレル業界ではメーカーと直接商売をしている専門店やチェーン店でさえも、商品が足りなくなれば問屋で仕入れることもあるんです。


また、裏話として例えば、お店の経営が良くないとか支払いが悪いので、アパレルメーカーと取引が停止になった小売・専門店の駆け込み寺的な役割も果たしています。

仕入ができないと小売・専門店も困りますからね。


そして、小さい小売・専門店の場合、アパレルメーカーが直接取引をするのを嫌がる場合があります。

メーカーの営業マンが商談する時間は大きい取引先でも小さくても同じですから。

加えて、メーカーには1回の出荷単位があって(通常は1万円以上とか10枚以上とか)、小さすぎると出荷単位に満たないですし、いちいち連絡するのが面倒くさいんですよね。


なので、小さい小売・専門店はその場で持って帰るのであれば、購入単位が特にない問屋と商売をする方が面倒くさくなく、早いと思います。


そういや、専門店は問屋から買わずに直接アパレルメーカーからも仕入れることができるもんな。



そうなんです。

こっちゃんの言う通りで、上の図ではメーカーから問屋に商品を出荷して問屋が卸す形となっておりますが、メーカーが問屋を通さず専門店や小売店に直接卸すことの方が多いです。


なぜかの詳細は下記記事でご確認ください。


【参考記事】アパレル営業とはどんな仕事?仕事内容や販売との違い、おすすめを経験者が紹介!



そして、問屋でも一般客お断りの問屋と一般客がOKな問屋があります。

一般客お断りの問屋とは専門店・小売店しか相手にしない問屋のことです。


一般客がOKな問屋は一般客にまじって専門店・小売店も相手にしますが、一般客も店も基本は同じ値段で商品を買うことになります。


ただ、先ほどから “基本は” という文字が出てきてますが、問屋もだいぶ変わってきました。

問屋は企画や生産をしないと言いましたが、中には企画生産をする問屋も出てきましたし、掛け売りをする問屋、お客によって値段を変える問屋等、今では様々な問屋があります。


下の記事「アパレル問屋への上手い営業方法のポイント」でも記載しておりますが、昔ほど影響力がなくなっている問屋の昨今を危惧して活路を見出そうとしているのが分かりますね。

問屋営業のメリット例とデメリットとは?



では次に問屋を使う問屋営業のメリットとデメリットを私の営業例も交えながら説明します!

さっきも聞いたけど、お店はなんで問屋を通さずにアパレルメーカーと直で取引しようとするんだよ?



そう思いますよね。

お店からすれば、問屋で様々なメーカーの商品を一度に見られますし、その場ですぐに商品が手に入るという利便性があるのに、なぜ問屋を通さないようにするのか?


この話はメーカーにとっても大事な話になるのですが、ではまずは問屋営業のデメリットからお話しましょう!


問屋を使うデメリットは値段!



なぜ専門店や小売店が問屋を通さないのかの理由は “値段” ですね。


消費者に商品が届くまでの間に業者が入れば入るほど値段が高くなるのは分かると思いますが、イメージは下記です。

  1. アパレルメーカー 1450円 → 小売・専門店 2900円 → 消費者
  2. アパレルメーカー 1450円 → 問屋 1780円 → 小売・専門店 2900円 → 消費者



上の図の1では、アパレルメーカーが小売・専門店に1450円で商品を卸し、小売・専門店は消費者に2900円で販売します。

2では間に問屋が入り、問屋が小売・専門店に1780円で卸すことになります。

でも、1,2の両方ともメーカーの卸値と消費者に販売する値段が一緒だからいいんじゃね?

こっちゃん、賢いでしゅ!



確かに1、2はアパレルメーカーが直接、小売店(専門店)に卸そうが問屋に卸そうが 1450円となっています。

しかし、実際は 1450円で問屋に卸すことは難しいです。


なぜなら、問屋の儲けが少なすぎるからですね。

問屋が 1450円で仕入れて小売店に 1780円で卸しては粗利が20%以下になってしまいます。


問屋によっていくらの利益率が必要かは変わってきますが、問屋が上代のハーフ(メーカー希望上代の50%、2900円上代なら下代は 1450円)で仕入れることはほぼないです。

*上代:メーカー希望の店頭販売価格
*下代:メーカーの卸値


なので、アパレルメーカーが問屋に商品を卸す場合、上代の掛け率45%~40%になることがほとんどです。

  1. アパレルメーカー@1450 → 小売店@2900 → 消費者
  2. アパレルメーカー@1305(45%)問屋@1780 → 小売店@2900 → 消費者



上記の2が本当の問屋営業の姿になります。

メーカーが直接小売店に卸すよりかなり値段が下がるな。
40%だと@1160になっちまうよ。。



40%はかなりきついっすよね!

普通に考えれば、アパレルメーカーは問屋に卸すより専門店・小売店に直接卸したほうが利益率は高くなるので、問屋を通さないほうが良いことになります。


以上、ご説明した通り、値段が問屋営業のデメリットとなるんです。

じゃあなんで問屋と商売するメーカーがあるんだよ。



ですよね。

問屋を通さなければ利益が取れるのに、なぜメーカーは問屋と取引するのか?


では次に問屋営業のメリットをお話します!


問屋を使うメリットはある!例も紹介



問屋を使うメリットですが、答えは「手間」です。


直接、専門店等と取引するにしても、アパレルメーカーの営業マンは時間に限界があります。

例えば、専門店100件も1ヶ月に回れませんし、遠方であれば尚更です。

しかも、1件1件の売上が小さく発注量もかなり少ないのが専門店なんですよ。


であれば、問屋にその100件分の発注量をまとめて発注してもらえば、問屋1件だけの営業で済みますよね?

これが問屋を使う最大のメリットとなります。


なので、問屋はアパレルメーカーから営業代行費をいただくって感じですかね。



実際に私は、地方ではよく問屋を使っております。

今までは自分で地方の小売・専門店を回っていたのですが、行くまでの時間も交通費もかなりかかるんですよね。


しかも出張してまで小売・専門店だけを回っていると経費倒れになる可能性もあるんです。

なんせ1件1件の売上が小さいですから。


なので、一生懸命良さそうな問屋を探し、訪問して何とか良い問屋を見つけて取引を始めることにしたんです。(何件かは条件が合わずに断念)

それからはもう楽で楽でしょうがない!


別に楽をしたいわけではありませんが、売上と経費だけを考えると断然、問屋と取引をしたほうが効率も売上も利益も全然違います。

ある問屋の例では売上を比較すると、不思議なことに問屋を使っていなかった時より使った時の方が売上が2倍以上になりました。


単純に考えれば、売上は一緒であってもおかしくはないのですが、当然私が取引をしていなかった小売・専門店の分まで発注が来るんですね。

なので、当然私が一人で回る件数よりもお客さんが増え、売上と利益額が増加したのでした。

なるほどね。
自分のお客さん以上の集客があるわけだな。



そう!

そして、小売店側としてはメーカーから直接仕入れるより問屋から仕入れるほうが高くつきますが、様々なメーカーの商品を一箇所でその場で仕入れることができるので、問屋に手間代を支払う感じになりますね。


う~ん。
お客さんが増えるのはいいんだけど、俺らメーカーとしては、問屋への営業代行費で上代の40%はちょっときついかな。。



そうなんです。

まあ上代の%を交渉するしかないのですが、別の方法を取っている問屋があるんですね。


それは何かと言いますと、値段がきついという状況を何とかするために、よくないことではあるのですが、アパレルメーカーは上代を上げて問屋に卸すことがよくあるのです。

もしくは問屋自身が上代を上げること。

どぅーゆーのみ?




例えば、通常メーカー希望上代が 2900円、メーカー卸値 1450円で専門店に卸す場合、問屋では希望上代を 3500円にすれば40%設定でもメーカー卸値が 1400円になるので、2900円のときの通常卸値 1450円より少し低い(50円)ぐらいでメーカーの損が少なくなります。

  1. アパレルメーカー 1450円 → 小売店 2900円 → 消費者
  2. アパレルメーカー 1400円(40%) → 問屋 2150円 → 小売店 3500円 → 消費者

え?
上代操作なんかしてもいいのかよ?
なんか詐欺みたいだな。。



メーカー希望上代はあくまで “希望” です。

家電屋で「メーカー希望小売価格」とか「オープンプライス」等の値札を見たことがあると思うのですが、メーカーが勝手に販売価格(上代)を決めることは独占禁止法で禁止されています。


なので、専門店・小売店が販売価格を変えることは問題ありませんしよくあることなのですが、メーカー側がお店によって上代(販売価格)を変えてしまうこともよくあるのです。


発注量の多さで下代(卸値)が変わることはよくありますが、上代を変えるってあまり聞かないですよね。

メーカーは得するけれど、問屋から仕入れる専門店と、その先の消費者が通常より高い値段で買わなければいけないことが問題です。


この問題はアパレル業界のよくないところなのですが、詳細は下記記事でご確認いただければと思います。


【参考記事】ファッション業界の現状と問題点3つ!ビジネスに未来はない?



以上が問屋を使うメリットとなります。



ちなみに、問屋でよく使われる「中代(ちゅうだい)」ですが、問屋が小売店に卸す価格のことを言います。

アパレルメーカーから見れば、

  • 下代はメーカーが問屋に販売する価格
  • 中代は問屋が小売店に販売する価格
  • 上代は小売店が消費者に販売する価格



ということになりますね。


そして、どのスタイルの問屋でも掛け率が上代の40%~45%が多いので、掛け率の問題がクリアできれば、アパレルメーカーはどの問屋でも商売が可能です。

最後に




今回は「問屋営業とは?定義と意味、メリット例までわかりやすく説明します」として、

  • 問屋営業とは?定義と意味をわかりやすく説明します!
  • 問屋営業のメリット例とデメリットとは?



以上のお話をさせていただきました。


問屋を使うと値段が高くなるというデメリットはありますが、問屋営業マンからすれば、様々な多くのお客さんを集客してくれて効率的な営業ができることがメリットです。

何より経費を削減でき、売上も上がりますから。

なので私は遠くであれば問屋は絶対に使うべきだと思っています。


小売・専門店側からしても問屋は便利な存在ですしね。


あなたも今回の記事で問屋営業のメリットを理解していただいたと思いますので、思う存分、問屋を賢くずるく使い、売上を伸ばしてください!

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